おもひで
だいありーの過去ログです。
17/11/05
街中の紅葉も枯れ始め、栗駒山の山頂にも雪が積もるようになって、日に日に晩秋の装いが増
しています。ちなみに今月の写真は奥州市水沢区で撮ったモミジです。すっかり感性が鈍ってい
るので、写真撮影も少しずつリハビリです(笑)。
CSで「伝説巨神イデオン」HDリマスター版の放送がスタート。毎日2話ずつ放送していて、現時
点で既に10話まで放送済み。去年の「ダンバイン」放送時にも感じましたが、最新技術によるリマ
スターは本当に綺麗で、デジタルで再撮影したのではないかと思えるほどの画質です。が、一方
でフィルムらしい質感が失われがちで、その意味では放送当時の画質を再現したものではなくな
っている点が賛否ありそうな気がしたり。
改めて「イデオン」を見返すと、序盤は本当に地味でロボットアニメとしての面白みに欠ける印象
があります。重機動メカの初登場が7話で、それまではずっと戦闘機相手にミサイルやパンチで
戦っているだけなので、ファーストガンダムよりも更にロボットアニメらしくない展開になっている感
じが拭えません。よくスポンサーがOKを出したものだと逆に感心したり?(苦笑)反面、人間ドラマ
のテンションは最初からかなり高く、とにかくどのキャラも叫びまくり喚きまくりで、数ある富野作品
のなかでも特に声優さんの喉への負担が高かったのではないかと(笑)。異星人とのファーストコ
ンタクトという、それまでのスーパーロボットアニメでは見られなかったような題材を段階を踏んで
丁寧に描いているのも異質ですし、当時ファーストガンダムの実績があったとはいえ、富野監督も
かなり大胆で斬新な内容に挑戦していたと感じられます。
シリーズ序盤の名エピソードと言えば6話「裏切りの白い旗」でしょうか。降伏するふりをして時間
を稼ごうとするソロシップの面々が白旗を掲げたものの、実はバッフクランにとって白旗は徹底抗
戦を意味していたという、異星人同士だからこそ起こるギャップを描いたストーリーです。この白旗
ネタはいまだにネット上で時折使われていたりしますし、それだけインパクトの強いエピソードだっ
たと言えそうです。
個人的には敵の指揮官であるアバデデが戦死する10話「奇襲・バジン作戦」が、序盤のエピソ
ードのなかではお気に入り。わずか20数分のなかでアバデデの家族の描写を挿入したりアバデ
デ本人の思想や本音を語らせて感情移入させた矢先に突然理不尽な死に見舞われるという、シ
リーズ後半の怒濤の名エピソードラッシュへの萌芽を感じさせるシナリオです。おまけにアバデデ
が命を賭して救出しようとしたカララは、その死を目にしても「忠義だけのつまらない男」とばっさり
切り捨てる救いのなさ。いかにアバデデが無駄死にだったかを強調して終わる幕引きも実に「イ
デオン」らしいです。このドライ感を面白いと思えるかどうかが「イデオン」にハマれるか否かの分
岐点だと思えるので、その点でもシリーズ序盤の必見エピソードではないでしょうか。
・・・って、思わず長々と書いてしまいましたが、こんな密度で感想を続けてゆく予定は今のところ
ありません(笑)。何かしら書きたいことが浮かんだらまた語る、くらいのペースで触れてゆこうか
と。「Zガンダム」以上に思い入れのある、というよりは私の人格形成に多大な影響を与えまくった
作品なので、本気で感想を書き始めたら終わらなくなるのは目に見えているので(苦笑)。
同じくCSで「無敵超人ザンボット3」HDリマスター版の一挙放送がありました。まだ録画分を2話
までしか見ていませんが「イデオン」以上の高画質で、ホントにこれが40年前の作品なのかと驚
かされました。デジタル技術の進歩はすさまじいものがあると改めて実感。ともあれ消化すべき録
画済みアニメが更に溜まって、ある意味嬉しい悲鳴?(笑)
17/11/08
今週は好天が続いていて、昨日今日は20度を超える暑さに。この時期に汗をかくほどの暑さに
なるのは珍しい気がします。それでいて朝晩は4度や5度まで冷えるので、身体が気温差につい
ていけない感じです。
すっかりタイミングを逃してしまいましたが、今期視聴を継続しているアニメをざっと挙げると「魔
法使いの嫁」「このはな奇譚」「少女終末旅行」「宝石の国」と見事に原作付きの作品ばかりだった
り。しかもみんなどこかまったり系&ちょっと退廃的な作風で、かなり偏っていたりします(笑)。
あ、3分アニメですが「アイドルマスターシンデレラガールズ劇場」も見ています。ともかくアニメオリ
ジナル作品でピンときたものがなかったので、とりわけ今期は不作の印象です。今更毎週感想を
書くのも中途半端なので、視聴している作品に関してはシリーズ終了時に面白かったものについ
て触れてみたいと思っています。
昨日の「伝説巨神イデオン」HDリマスター版の放送は13話・14話でした。13話「異星人を撃
て」は劇場版でも使われた重要エピソードですが、個人的に触れておきたいのは14話「撃破・ドク
戦法」のほうです。この回は本放送時(私は当時小学4年生)に視聴してトラウマを植え付けられ
た話でした(苦笑)。敵の攻撃でイデオンAメカのクルーが全滅し、しかも孤立したまま集中砲撃を
浴び続けた恐怖と絶望で幼児退行してしまった主人公コスモ。その描写が執拗なまでに恐ろしく
て、それだけでも悪夢のような怖さなのに、コスモに優しく接してくれたカミューラ・ランバンという女
性が敵の攻撃で車の下敷きになり、それを助けようとコスモが彼女を引っ張ったら断末魔をあげ
て絶命してしまうという残酷描写の追い打ちまであったりします。カミューラの死でコスモは正気に
戻り、更には「イデオン」の名シーンの一つ・全方位ミサイル発射も初披露となるのですが、そこに
至るまでのストーリーがあまりに衝撃的すぎて、子供の頃は怖いシーンだけが記憶に残っている
回でした。今見てもその恐怖感は圧倒的で、よくこんな内容をテレビアニメでやったものだと思え
ます(今なら放送不可?)。「ザンボット3」の人間爆弾と並んで、私にトラウマを刻んだ富野作品と
いうことで取り上げてみました。
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