おもひで
だいありーの過去ログです。
18/03/04
今日は最高気温18度の暖かさに。一気に春が来た感じですが、週明けからはまた冬の寒さが
戻ってくるとか。あとそろそろ花粉症が始まったようで、しきりに鼻がムズムズします。ちなみに今
月の写真は伊豆沼で鴨の群れに一羽だけ混じっていたカモメです。
「Zガンダム」雑感。ガルバルディβが30年以上の時を経て新規に1/144スケールでプラモデル
化されるとのことで、今回は本放送当時ガンプラ小僧だった私が感じていた「Z」のキット群につい
ての印象や思い出などを。
「Z」の放送が始まる数年前に空前のガンプラブームが起こり、ファーストガンダムに登場するモ
ビルスーツ・モビルアーマーはおろか、キャラクター、乗り物、果ては未登場の機種までもが次々
とキット化されていました。その頃私の周りでは、一般の玩具店に商品が並ぶよりも早く問屋に行
っていち早くプラモを手に入れる(何故か子供にも売ってくれていました)のが一種のステータスと
なっていて、誰よりも早く新キットを買った子が英雄扱いされていたものです(笑)。私もお小遣いと
にらめっこしながらガンプラを買い漁って・・・あれ、むしろ「イデオン」のプラモデルのほうを多く買
っていた気も?
そんなガンプラブームも一段落した頃に「Z」は放送を開始。バンダイはブーム再燃を狙って、こ
れまでリリースしていた1/114、1/100、1/60スケールに加えて、1/220というもっと小型スケールの
キットもリリースする力の入れようでした。私が一番最初に買ったのは1/144のガンダムmk-2。当
時多くのガンプラ小僧がやったように、私もエゥーゴカラーではなくティターンズカラーで塗装しまし
た。ただプラモの設計図に指定されていた色と、映像や雑誌から感じる色味が結構違って見えた
ので、どの塗料を使うか迷って試行錯誤した覚えがあります。
「Z」のモビルスーツは前作「エルガイム」から継承したムーバブルフレームの設定により、ファー
ストガンダムに比べると大幅に可動部分の設定がリアルになっていたのですが、ガンダムmk-2に
関しては肩アーマーや膝周りのデザイン等により、思ったより自由に動かせない印象がありまし
た。腰周りの装甲を分割したことで太ももの可動範囲が大きく向上した「ボトムズ」のキット(タカラ
製)に比べても、同じような分割デザインなのに意外と腰周りがガチガチと固められていたりで、
設定に反して自由度の低いキットだなと、そう思ったものです。
次に購入したのが1/220のメッサーラ。ガンダム初の変形モビルスーツで、キットもモビルアーマ
ーへと変形可能だったのですが、変形といっても腕と脚を後方へ回すだけの簡易的なもので、設
定とはかけ離れた代物でした。雑誌に掲載されていた設定画を元になんとかアニメ通りの変形を
再現できないものかと改造を考えたりもしたのですが、設定画を見ても細かい部分の変形が分か
らずあえなく挫折(笑)。「Z」は変形モビルスーツが売りの一つだったはずなのに、その後もアッシ
マーやガブスレイのキットは変形できず、サイコガンダムは差し替えによる変形、主役であるZガ
ンダムも1/144は変形しなかったりで、プラモデルの出来に関しては正直あまり良いとは感じませ
んでした。と言うか、プラモデルで再現不可能な変形にOKを出したバンダイもよく分からない気が
したり(苦笑)。
こんな調子だったので、ガンプラに対する熱も放送が進むにつれて次第に冷めてゆき、ファース
トガンダムの時と比べて購入したキットの数もかなり少ないものとなりました。ただそれはプラモデ
ルの完成度だけではなく、アニメ本編でのモビルスーツの扱いが悪かったことも影響していたよう
に思います。その辺については次回に・・・ということで、この話題はまだ引っ張ります(笑)。
18/03/07
今朝は盛岡でマイナス8度まで下がったりと、真冬の寒さが戻ってきました。ですが路上や路傍
の雪は殆ど消えてきたので、それだけでも春が近いと思えたり。
「Zガンダム」雑感、前回の続きです。アニメ内におけるモビルスーツの描写が雑だというのは本
放送当時から批判されていました。改めて再放送で見返してみると、20話あたりまではまだ凝っ
た戦闘シーンを見せようという工夫が毎回盛り込まれていたように思います。問題は主役であるZ
ガンダムが登場した21話以降で、次第に遠くからビームライフルを撃ち合うだけのシーンが増
え、ルーチンワークであるかのようにモビルスーツ毎の個性が感じられない戦闘描写になってい
きました。これにはデザインや設定の決定が遅れまくって、コンテを描く段階ではモビルスーツが
どんな武器を持っているのか分からなかったという事情もあったそうです(ちなみにサイコガンダ
ムmk-2が「Z」で一度も変形しなかったのは、設定が間に合わなかったため。「ZZ」でやっと変形を
初披露)。
以前も書いたように、当時はアニメ誌による情報リーク合戦が過剰だったため、事前に公開さ
れた情報とアニメ本編の落差があったことも、印象の悪さに繋がっていた気がします。例えばパラ
ス・アテネはシロッコが搭乗する機体として早い段階からアニメ誌で紹介されていたものの、実際
は一度も乗ることがありませんでした。途中でフル装備の設定も公開されましたが、アニメ本編で
は一回も使われなかったり(劇場版でリベンジを果たすかと期待したのですが、残念ながら未使
用)。他にもプラモデルオンリーで展開していたMSV(モビルスーツバリエーション)がアニメに登場
と期待を煽っておきながら、本編では完全にやられ役ばかりで、まともに活躍したのはアクト・ザク
と水中型ザクくらいだったりとか(ザクキャノンなんて格納庫で立っていただけ)、スポンサーから
要求されたから仕方なく画面に出した的な扱いが目に付きました(笑)。
シリーズ後半になると事前情報との乖離感は更に増して、偵察型と紹介されたボリノーク・サマ
ーンは本編でそれらしい運用シーンが見られなかったり、ティターンズの新型量産機として登場し
たバーザムは一度も名前のあるパイロットが乗らなかったばかりか、出てきても撃墜されるだけと
いう酷い待遇で、しかも量産機の割に出番はかなり少ない印象でした。
そんなアニメ本編の影響を受けてか、プラモデルのリリースもシリーズ後半になると失速。とりわ
け31話以降に登場したモビルスーツで当時キット化されたのはハンブラビとバイアラン、ディジェ、
キュベレイ、サイコガンダムmk-2くらいでした。それも1/144か1/220スケールのみ。バンダイがシ
リーズ終盤に登場した機体をプラモ化しないのは「ザブングル」の頃から慣例化していましたけど
も、一大ブームとなったガンダムの続編も同様の扱いだったのは非常に残念でした。私もシリー
ズ後半のモビルスーツでプラモデルを買ったのはバイアランだけでした(1/220スケールで安かっ
たので)。
一方、「Z」放送開始の数年前から商品展開していたのが完成品キットとしてクオリティの高さを
アピールしていた「ハイコンプリート」モデル、略して「ハイコン」。金属パーツを取り入れたプラモデ
ルと超合金の中間みたいなもので、ガンダムに限らず様々なアニメのロボットがリリースされてい
ました。当時としてはそれなりに設定画に忠実なうえ、エルガイムmk-2やZガンダム、ZZガンダム
のようにほぼ完全変形を再現したキットもありました(特にZZは1/144スケールで完全変形する名
機)。通常のプラモデルと比べてお値段は少々張りましたが、私も幾つか購入。なかにはプロポー
ションを維持しつつ完全変形する「勇者ライディーン」なんて名キットもあって、いまでも所有してい
たりします。プラモデルを作る代わりに、こんな玩具も当時は買っていたものでした。
ファーストガンダムほどのラインナップもなく、ブーム再燃とはいかなかった「Zガンダム」のプラ
モデル。ただ現在に至るも新規のガンプラが発売され続けるようになったのは「Z」の頃の商品展
開があったから、と見るのは贔屓しすぎでしょうか。少なくとも「Z」放送開始前はMSVのリリースも
一段落して、ガンプラの新作はもう出ない印象がありましたから(予定されながらもリリースされな
かったペズン計画なんてのもありましたけど)、途切れることなくコンスタントに新作が発売される
のが当たり前になったのは、「Z」以降と考えてよい気がします。
だいありーへもどる