おもひで

だいありーの過去ログです。

18/07/11

 昨日あたりから夕方になるとヒグラシが鳴くようになりました。東北地方の梅雨明けはまだです
が、少しずつ夏の気配が?

 CSで放送中の「ターンAガンダム」ハイビジョンリマスター版は40話を越え、シリーズ終盤へと近
づいてきました。個人的に「ターンA」は富野作品のなかでも特に名作だと思っていますが、それで
もシリーズ中盤の中だるみ感は拭えず、そこだけは富野監督の悪い癖が出てしまっている印象
があります。4クールもあるのですから仕方ない部分はあるのでしょうが。
 キエルが建国宣言を否定した18話あたりまでは無駄のないドラマがみっちり詰まっていると感じ
るのですけど、19話以降は単発エピソードが続くこともあって、個別で見れば非常に面白いのです
が、やや盛り上がりに欠けるきらいがあるかと(「アニス・パワー」「ディアナ奮戦」「悟りの戦い」等
好きな話はいっぱいありますけども)。シリーズの折り返しとなる重要エピソード「夜中の夜明け」
で一度ボルテージが一気に上がるものの、そこから宇宙へと出発するまで間が開くこともあり、そ
の辺りもテンションが持続していない感は否めない気がします。なんでもシナリオライター陣から
やりたいネタがどんどん出てきて取り入れたため、舞台が宇宙へ移行するのが予定よりも1クー
ル遅れたのだとか。そのしわ寄せがシリーズ終盤に影響し、ラスト数話が非常に駆け足になって
しまったのも勿体なかったと思います。近年のインタビューでも「尺が足りなくてギンガナムという
キャラを活かしきれなかった」と富野監督がたびたび口にしていますし、4クール目が消化不良に
なってしまったのは確かなようです。3クール、4クールのシリーズ構成をもうちょっと整理してスト
ーリー配分を調整できればもっと名作になったのでは、と思ってしまうのは無い物ねだりでしょう
か。
 そう言えば32・33話のアデスカ編はいきなり世界観が変わったように感じられて、本放送当時は
違和感があったのを思い出しました。最終話まで見た後だと大事な意味を持つエピソードだと分
かるのですが(王の代替わりという最終回への伏線)、週一で見ていた頃は唐突感があったもの
です。
 とはいえ毎回何かしら見所はありますし、作品の完成度はやはりとても高いと感じます。このク
オリティを毎週見られただけでも、当時は幸せなことだったと改めて思っているところです。


18/07/15

 梅雨明け前なのにまたも35度近い暑さに(南東北は昨日梅雨明け。岩手秋田青森はまだ)。湿
度が高いので屋外へ出ると一気に不快な空気に包まれる感じです。

 4K放送の救世主となるか。フレッツ光がアンテナ不要で4K8K放送を視聴できるサービスを開始
するそうです。今年末から放送が始まるのにいまだチューナー搭載のテレビがわずかしかなかっ
たり、全チャンネルを視聴するにはアンテナやケーブルの交換が必要だったりと、ネガティブな要
素が目に付く印象の4K放送ですけど、これで多少は導入へのハードルが下がるのではないか
と。もっとも、高画質になっても結局放送している番組がテレビショッピングと韓国ドラマばかりで
はないかという別の不安要素もあったりしますが(苦笑)。
 https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1132494.html

 「宇宙刑事シャイダー」がブルーレイBOX化ということで、当時の出演者達のコメントが発表され
ました。アニー役の森永奈緒美さんは近年も特撮番組等でお見かけしますが、神官ポー役の人
が既に引退していたのは知りませんでした。コメントにもありますけど、主演の円谷浩氏が若くし
てお亡くなりになったのがとても残念です。
 これで宇宙刑事シリーズは全てブルーレイ化。このペースでいけば私の大好きな「メタルダー」も
遠くないうちにブルーレイ化するのではないかと期待したくなります。
 https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1132825.html


18/07/18

 岩手は梅雨明け前にして既に真夏の暑さとなっていますが、今日は岐阜で40度まで気温が上
がったとか。“猛暑日”から更にもう一段階上の暑さを定義する言葉を作る必要があるのではない
かと思ったり。

 CSで放送していた「ターンAガンダム」ハイビジョンリマスター版が最終回を迎えました。47話以
降の駆け足ぶりが勿体ない印象もありますけど、最終回エピローグはそれを補って余りある素晴
らしさだと改めて思いました。ここまで美しい余韻の富野作品は他にないと言えるかと。
 シリーズを通してゆったりした空気が流れ、キャラの心情を丹念に拾っていた印象の「ターンA」
でしたが、劇場版「Zガンダム」以降の富野作品は残念ながらそれとは真逆の方向へ行ってしまっ
た気がします。語りたいストーリーを消化するだけで手一杯で、感情的に盛り上がるべきシーンを
ばっさりカットしてしまっている、と個人的には思えます。「リーンの翼」や「Gレコ」がとりわけ批判さ
れる原因の一つは、見ている側がキャラの感情を追いかけることができない、という部分もあるの
ではないでしょうか(主人公やヒロインが何を考え、何を感じてその行動をとったのかが見えにく
い、みたいな)。言外の表情や行動で登場人物の心情を推察するのは富野作品では以前から定
番でしたけど、作中で殆ど説明せずに推測しろというのは視聴者に対してインテリジェンスを求め
すぎな気もするような?(苦笑)「ターンA」がとても丁寧で分かりやすい物語だったからこそ、近年
の作品の問題点がいっそう見えた感じがしてしまいました。
 ともあれ、ガンダムシリーズのなかでも特に美しいシーン、描写の多い「ターンAガンダム」。ロボ
ットものだからと毛嫌いせず一度は見てほしい名作だと再度声を大にして言いたくなりました。


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