おもひで

だいありーの過去ログです。

25/05/04

 曇りや雨のゴールデンウイーク後半です。そんな天気はお構いなしに、地元の国道ではツーリ
ングのバイクが爆音を立てながら列をなしているのを見かけます。ちなみに今月の写真は地元で
撮った桜とヒヨドリです。

 先日の金曜ロードショーで宮崎監督の最新作「君たちはどう生きるか」が放送されたので視聴。
普段宮崎作品はスルーしているのですが、この映画は公開時批判的なレビューが目立ったので
逆にどんなものか気になって今回見てみました。
 確かにこれは賛否がはっきり分かれる内容だというのが第一印象でした。と言うか、殆ど宮崎
監督の私小説じゃないのか、と思ったり。監督の幼少期の体験をベースに、宮崎少年が彼岸と此
岸を行き来する物語といった感じなのですが、彼岸世界の不条理な展開や描写の数々はほぼ説
明がなく、「あれは何だったの?」と思っているうちにあっさりと幕を閉じてしまいました。和風「不
思議の国のアリス」を目指したのかもしれませんが、それにしたって「エンタメはどこへ行った?」
と言いたくなるほど難解な内容です。かつての宮崎作品のような大人も子供も楽しめる作風とは
言い難く、老成してアートな方向へ走ったと見えなくもありませんでした。それだけに深読み大好き
なマニアには刺さりまくりだったようで、ネット界隈では「〇〇は××の比喩」といった考察が氾濫
している模様。個人的にはつまらなくはないけど面白いとも言えず、「微妙」という感想が残りまし
た。ただ作画や西洋絵画を思わせる背景美術の美しさは見事で、そこはさすが宮崎監督と思い
ました。それでも気軽にお勧めできる映画ではない気がします。

 去年現役を引退した「プボくん」ことディープボンドが京都競馬場の誘導馬として再デビュー。今
日の天皇賞の中継ではちゃっかり出走馬に混じって紹介されていましたが、元気にヘドバンして
いて自分も走る気満々な様子が微笑ましかったです(笑)。現役の頃から「こしあんボディ」などと評
されて美しい馬体にファンの多かったプボくんですが、誘導馬になっても追っかけファンがいるよう
です。先日のリバティアイランドの悲劇が記憶に新しいだけに、無事セカンドキャリアをスタートし
ていることにほっとします。
 https://www.youtube.com/watch?v=BtqTLLCHZ8g
 https://www.youtube.com/watch?v=1Qs45LnLNrQ


25/05/06

 立夏を過ぎて暦の上では夏が始まりましたが、岩手はまだ朝晩暖房が欲しくなる肌寒さです。

 デノンとマランツを擁するD&Mホールディングスを買収したSound Unitedが、今度はハーマンイ
ンターナショナルに買収されることに。こう書くともう訳分からない気もしますが(笑)、ともかくこれで
JBLやAKGと同じ親会社になるということのようです。そう言えばDALIやB&Wは現在D&Mが輸入
を請け負っていますけど、今後はハーマンが直接手掛ける可能性も?
 https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/2012038.html

 アマゾンプライムで配信中の「宇宙戦艦ヤマトIII」を全話視聴終了。1980年放送のテレビアニメ
で、全25話。「イデオン」や「トライダーG7」と同年の作品です。
 結論から先に書くと色々勿体ないと感じる部分のある作品でした。元々4クールを予定していた
ものの視聴率が振るわず2クールに短縮されたそうで、そのため新機軸の要素が中途半端に終
わってしまった印象でした。二つの軍事勢力の星間戦争に地球が巻き込まれ、とばっちりで太陽
が爆発の危機を迎えたためヤマトが第二の地球を探して奔走するするという今までにないストー
リーでしたが(それはそれでツッコミどころのある設定ですけど)、本来は3クール目から第三勢力
が登場する予定だったとか。実現していれば「Zガンダム」に先んじて三つ巴の戦争になっていた
かもしれません。
 それと宇宙規模の宗教が描かれて、作中で信者がテロを起こすといったシーンがあり、この辺
の要素も膨らませれば目新しい展開になっていたのではと思えました。結局シリーズ終盤にいつ
も通り謎の美女(教祖の血を引く少女)が登場して全てを解決してしまい、「またこのパターンか」と
落胆する結果になりましたが。
 今作から登場した新キャラ二人も割と丁寧に成長を描いていた印象でしたが、最終回で雑な決
着をつけられてがっかり。このあたりも打ち切りの影響だったのやら。とにかく終盤の展開が駆け
足だったうえ、強引に悲劇的な盛り上げをしているのが良くも悪くも従来の「ヤマト」シリーズだと
感じました。組織が肥大化してトップが末端の暴走を知らなかったとか、80年代の作品にしては面
白いことをやっている一方で、1話でいきなり男同士が殴り合って友情を深める70年代的ノリをそ
のままやっていていたりと、新しさと古臭さが同居しているような作品だったと思います。
 下記のコラムにもあるように、80年代は熱血や暑苦しいノリが忌避される風潮があって、「ヤマ
ト」はすでに時代遅れなイメージがありました。その路線を脱却できなかったのが「ヤマト」の終焉
に繋がっていた気がしなくもありません。もしかすると「ヤマトIII」はそこを突破する可能性があった
のかも、と思えなくもなかった今回の視聴でした。
 http://www.style.fm/as/05_column/365/365_204.shtml


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